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クリニックにおける電子カルテ導入のメリット・デメリット

クリニック経営

昨今、紙カルテから電子カルテに移行したクリニックも多くなりました。

厚生労働省のデータを参照すると、最新データである令和2年(2020年)時点で、一般診療所であるクリニックの普及率は49.9%と、約半分のクリニックで電子カルテが導入されています。

引用:厚生労働省「電子カルテシステム等の普及状況推移」

電子カルテは一般的になり、ほとんどのクリニック様では開業時に電子カルテを導入しています。 そこで今回は、電子カルテ導入のメリットとデメリットを紹介します。

電子カルテとは

電子カルテは、患者様の病気の症状や処方薬など、どのような処置を行ったかなどの記録を紙ではなく、コンピュータやタブレットなどに入力し、電子化して診療に活用するITツールです。
カルテの記録はデータベースに保管されていくため、紙のカルテのように保管スペースが増えていくなどの心配が不要になります。

「クリニック向け」電子カルテと「病院向け」電子カルテの違い

電子カルテには「クリニック向け」のものと、「病院向け」のものがあります。
これらには入院機能の有無や、医事会計システム(レセプトコンピュータ)の有無などの違いがあります。
導入の際はしっかりと比較検討し、ご自身のクリニックに合った電子カルテを選ぶことをおすすめします。

電子カルテを導入するメリット

医療の質の向上

電子カルテは手書きのカルテに比べて文字が読みやすくなります。そのため、読み間違いや転記ミスなどから起こりうる医療事故の防止に繋がります。
また、レントゲン画像などの取り込みも可能であるため、文章だけでは伝えきれない詳細な情報を記録・共有することができます。

見たい情報をリアルタイムで確認可能

電子カルテはサーバーやクラウド上に情報を保存しているため、必要な情報を検索して、患者様の情報をすぐに呼び出すことができます。
編集した診察情報などがすぐに反映されるため、紙カルテよりもタイムリーに情報を確認・処理することができます。
その他の特徴としては、同時に複数の医師やスタッフとカルテを共有することができます。離れた場所でも同じカルテを確認し、診療計画の検討や、患者様の状態を把握することができます。

業務効率向上

電子カルテを使うことで、カルテへの記入作業が効率化できます。
テンプレート機能を使うことで、頻繁に診断される症状の記入、処置や薬剤の処方などをあらかじめ登録することができるので、紙カルテに記入するよりも素早く記入することができます。
Web問診システムと連携することで、患者様からの情報を転記する際の作業が大幅に削減することができます。

患者様の満足度向上

クリニック側の作業効率が上がり、診察や薬剤処方などの待ち時間を短縮することができるため、待ち時間の長時間化を解消することで、患者様のストレス軽減にも繋がります。
電子カルテを導入することで入力情報に不備や漏れがなくなり、情報を均一化することができます。別の医師が診察をする場合でも、過去のカルテ情報をすぐに呼び出すことができるため、安心して診察・治療を受けることができます。

保管スペースの削減

オンプレミス型の電子カルテのデータはサーバーと呼ばれる装置に蓄積されます。サーバーは非常に多くのカルテ情報を保存することができるため、大量の患者様の情報を省スペースで保管・管理することができます。電子カルテは蓄積された情報量によって必要スペースが変わることがないため、紙カルテのように保管場所に困ることはありません。
クラウド型の電子カルテなら、サーバーをクリニックに置く必要がなくなるため、より省スペース化が可能となります。

電子カルテを導入する際の課題点・デメリット

操作になれるまで時間がかかる

紙カルテから電子カルテの使用へ移行する際、スタッフさんに操作に慣れてもらう必要があり、使いこなせるようになるには時間がかかってしまう場合があります。
既存のスタッフさんだけでなく新しいスタッフさんが入った際に、操作に慣れるまで時間がかかることもあるため注意が必要です。

カルテ運用方法の変更と統一が必要

電子カルテを導入することで、少なからずこれまでのカルテ運用を変更・統一する必要があるケースがあります。今までの運用方法から変わることで、不便に感じる面も多少出てくるため、実際の運用を想定して導入することが重要です。

停電やネット環境が不安定だと使用できない

電子カルテは電子機器で構成されているため、停電などの電力供給ができない状況での利用ができません。
またクラウド型の電子カルテを導入しているクリニックでは、インターネットに繋がらないと電子カルテが利用できないケースがあるため、注意が必要です。

運用コストが発生する

電子カルテは、導入のための初期費用や、月額料金がかかるものがあります。
中には初期費用・月額料金が無料の電子カルテもあるため、自身のクリニックに合ったシステムを選ぶことをおすすめします。

最後に

今回はクリニックにおける電子カルテ導入のメリット・デメリットについての記事でした。

多くのクリニックが電子カルテを導入し始めています。もちろん導入するには、少なからずハードルとなる課題点もありますが、余りあるメリットを提供してくれるシステムです。

弊社のクリニック向け自動精算機は電子カルテ・レセコンとの連携で大きな効果を発揮します。

弊社自動精算機と連携可能な電子カルテのご紹介もできますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の執筆者

株式会社新世紀 マーケティング部
川越 雄太

大学卒業後、大手コンサルティング会社にて、医療機関のコンサルティングに従事。その後、医療介護人材紹介会社の経営企画部門を経て、当社へ入社。クリニックや薬局のコンサルティング、ITシステム導入支援のアドバイスを行なっている。

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