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医療事務の求人が難しい〜成功する医療事務採用の具体的方法徹底解説~

医療事務採用のポイント

前回までは、医療事務が集まるクリニック作りの中でも、働きやすい環境を作るための方法に焦点を当てて解説しました。

今回は、具体的な採用に向けて行うべき調査に焦点を当てて解説します。

目次

1.採用の前に整理すべきこと
2.採用前にやること:①採用計画を立てる
3.採用前にやること:②採用ファネルを知る
4.採用前にやること:③競合の採用状況を知る
5.採用前にやること:④雇用条件
6.採用前にやること:⑤採用体制を整備する
7.まとめ

1.採用の前に整理すべきこと

まず「採用媒体に掲載する」、「人材紹介会社に連絡する」前に、5つの点を実践することをお勧めします。下記ではこれら各フェーズについて、具体的に解説します。

①採用計画を立てる
②採用ファネルを知る
③競合の採用状況を知る
④雇用条件
⑤採用体制を整備する

2.採用前にやること:①採用計画を立てる

採用を行う前に、「そもそも何人採用するか?」を考える必要があります。クリニックの患者数が今後も維持するクリニックであれば補填すればOKですが、患者数が伸びているフェーズのクリニックでは、今後の患者数増加を見据えた計画を立案する必要があります。

また、人員の補填ができたとしても、一定の退職が懸念されるため「ギリギリの人員で運営するか?
」、「退職者が急に出ても運営が維持できるような人員体制を作るか?」など、考えることは山のようにあります。
考えすぎてもキリがないため、まずは、必要なスタッフ数を明記し「何人採用する必要があるか?」を見える化しましょう。
下記のようなフォーマットに必要な人員を記載することで、整理されるのでお勧めです。

3.採用前にやること:②採用ファネルを知る

次に、「採用」の基本構造を知りましょう!
それが”採用ファネル”です。

採用には求職者が採用に至るまでに、下記のようなステップがあります。

認知:まず、求人情報を認知する
応募:求人情報に興味を持ち応募をする
見学:応募後、書類選考を通過したら見学・面接を行う
面接:面接で必要な人材だと判断されれば内定が貰える
就職:内定後、契約などを結び就職する

上の図から、応募に至るまでには「求人していることを認知してもらうこと」、「認知してもらった求人情報に興味を持ってもらうこと」が非常に重要であることが分かりました。

また、このようなファネルを知ることで、自院の求人において、どこに課題があるか?が明確になりますので、上記の図をしっかり頭に入れておきましょう。

各フェーズで、どこが繋がっていないのか?がわかると「そもそも認知されていないのか?」、「認知されても応募されないのか?」、「面接に至っても、内定まで至らないのか?」が明確になります。

4.採用前にやること:③競合の採用状況を知る

次に、求人を出す際に、競合となりうる他院の求人内容などを把握しましょう。
現在は、WEBで求人情報を検索する方が多いので、WEBで調査をします。

求職者が検索すると想定されるキーワードをGoogle検索します。
例えば、「医療事務 〇〇(地名)」や「医療事務 求人 〇〇(地名)」などが挙げられます。

下記は「医療事務 名古屋」と検索した画面になります。(検索者や時期によって表示結果は異なります。)

この中でも、上位に表示されているサイトは閲覧者がより多く見ている可能性が高いため、上位に表示されている媒体に掲載することを検討すると良いでしょう。

今回は、indeedをクリックします。
ちなみに調査においてはindeedがお勧めです。(※)
※indeedは、様々なサイトから求人情報を引っ張ってきて表示しており、掲載求人に偏りが少ない可能性があるためです

indeedに掲載されている求人情報を下記のようにエクセルにまとめるのもお勧めです。

このようなまとめ作業は、手作業で行うこともできますが、効率化の様々な方法があります。

おすすめは、外注するか、スクレイピングツールを活用するか、です。

・外注のおすすめは、「ココナラ」です
ココナラは、フリーランスの方々に業務を発注できるプラットフォームです。
「〇〇市内の医療事務給与相場をまとめて欲しい」というように、発注することで仕事を依頼できます。時間をお金で買うという点で非常に有効です。

・スクレイピングツールのおすすめツール:Octoparse
自動的にWEBサイトの情報を読み込み、整理してくれるツールです。少し、ITリテラシーが必要ですが、求人調査以外の調査にも非常に有効なので、トライしてみてください。
※スクレイピング…データを抽出する手法のこと

5.採用前にやること:④雇用条件

先ほどのようにエクセルに求人情報をまとめ、自院の求人条件と比較してみてください。

これらの求人を調べて給与として掲載されている金額を見てみると、その地域の給与相場が明らかになります。

そして、自院の給与相場は、地域のクリニック(競合)と比較して

・高いのか?
・低いのか?
・相場と同様なのか?

を把握します。

高いのであれば、求職者にとって魅力的にうつると思いますが、低い場合は、その他の条件で魅力的に見せる必要があります。もしくは給与水準を上げることを検討する必要があるかもしれません。

このように競合の求人情報を把握することで、自院の求人条件を見直すべきか、もしくはどのポイントを魅力的に訴求するか?
といった検討ができます。

ぜひ実施してみてください。

6.採用前にやること:⑤採用体制を整備する

さあ、募集をかけよう!となるタイミングですが、その前に、院内の採用体制を整理しましょう。

下記のように役割分担を作成すると良いでしょう。

院内スタッフさんがなかなか動けないという状況であれば、ぜひ、院長が率先して採用を管理しましょう。

クリニックにおいて、人事は最重要事項の一つです。ここで手を抜くか、手を入れるか、で優秀な人材が確保できるかどうかに大きく関わってきます。

7.まとめ

以上、採用においての調査段階について解説しました。
上記プロセスは非常に面倒ですが、やるとやらないとでは、クリニックに採用のノウハウの蓄積が大きく変わってきます。

今後の採用力向上に向けて、ぜひ取り組んでみてください。

この記事の執筆者

株式会社新世紀 マーケティング部
川越 雄太

大学卒業後、大手コンサルティング会社にて、医療機関のコンサルティングに従事。その後、医療介護人材紹介会社の経営企画部門を経て、当社へ入社。クリニックや薬局のコンサルティング、ITシステム導入支援のアドバイスを行なっている。

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